ラスト・キングダム

最近ネトフリで見始めました。

[序盤のネタバレあり] デーン人が侵攻してきた直後のイングランドが舞台で、ちょうど867年シナリオの頃ですね。主人公ウートレッドはノーザンブリアの領主の子ですが、第一話の途中で領国ははやばやと壊滅します。幼い主人公はデーン人首領の捕虜となりますが、ある事件で気に入られ義理の息子としてデーン式に育てられます。しかし青年まで成長したころに首領一家も内輪揉めでほぼ全滅。主人一家を殺したと疑いをかけられたウートレッドはウェセックス王国に落ち延びてゆきます。このあたりまでが第一話。最初は話の展開が早いです。

ウェセックス王アルフレッドは線が細く、知的に描かれています。大王と言うよりは学者タイプ。そのうえ冷酷で意地悪、そして信心深い。ウートレッドはデーン人として育てられたせいかキリスト教信仰に不信心(デーンの神に対してもですが)なのでウェセックスの宮廷では浮いています。しかも短気で、自分が不利に扱われる時にはすぐに正義を訴えるくせに、盗賊まがいのことをしたり、平然と王や側近に食ってかかるなど性格に難あり。でも肩を持ってくれる友人や良き理解者がいるおかげでなんとか生き延びている感じ。この種のドラマにありがちですが個人の愛憎劇に重点が置かれています。視聴者の意表をつくためか強引な展開も多く、ツッコミどころも多いです。

ゲーム&史実的には、ノーザンブリアの二人の王(主人公の父以外)とその後の傀儡王は実在したようです。デーン人首領のうち主人公の義理親となったラグナル&息子の小ラグナルはラグナル・ロドブロックがモデルかもしれません。小ラグナルはアイルランドに遠征していたはずがいつの間にか戻ってきて主人公の良きライバルとなるので架空の人物にせざるを得なかったのでしょう。アバとグスラムも資料に残る人物のようです。アバはゲーム中ではラグなるの末息子になっていますね。物語後半でアルフレッドに仕えることになるアッサー神父も実在の人物のようです。