文化勝利

文化勝利、だんだんつかめてきたぞー。

観光力を生み出すと、それに補正がかかった値が全ての他の文明に毎ターン注ぎ込まれる。ステータスバーに表示されているのが補正前のベース観光力。
文化が累積するように観光力も累積していく。全文明について、それぞれの累積文化を自国が注ぎ込んだ累積観光力が上回れば勝ち。文化はゲーム開始直後から溜まっていくが、観光力は早くて古典時代から(たぶん一番最初が古典時代の「演劇と詩」で解禁される著述家ギルド)なので逆転するのはゲーム後半。
補正
どのような補正がかかるかは相手国によって異なる。交易路があると+25%、同じ宗教だと+25%、採用している思想が同じなら+34%、異なれば-34%等々。なので平和プレイしていると特に、お隣さんには大量に注ぎ込まれているけど遠く離れた文明にはちょっとだけ、ということになりがち。イギリスに対してはもう少しで観光力が文化を逆転できそうだが、インドはとても追いつけそうにない。
他国に文化をあまり蓄積させないために、序盤から文化ブースト系の遺産は取っていく必要がありそう。

観光力の生成
観光力は主に芸術家系の偉人を消費して得られる「傑作」を施設に並べることで得られる。空きスロットがないと傑作は入手できない。赤い枠内は一般施設のスロット、青い枠内は遺産のスロット。同じ種類の傑作は、自由にスロットの間で移し替えができる。傑作は文化も生み出すので、文化が不足している都市に一時的においておくことも可能。
偉人以外の入手方法
一部の遺産が直接生み出す。例えばエッフェル塔は+12。
考古学者を使って遺跡を掘り起こす。傑作を手に入れるか、ランドマーク化するかを選べる。ランドマークは文化しか生み出さないが、ホテルを建てると観光力化できる。
社会政策や思想には観光を直接生み出すものはないみたい。思想の中には観光ブーストするものがある。
で結局ベネチアは…
文化勝利も科学力や生産力勝負なところがあるので、一都市チャレンジに毛が生えたようなベネチアは厳しい気がビンビンする。金銭収入は多いのだが、金の使い道が中盤以降、軍備増強くらいしかなくなってしまう。あ、都市国家買収があった。と言うことは外交勝利向きなのか。

べねちあーん and 交易:メモ

ベネチア ― 起源元年頃のステータス。難易度はたいてい国王。きちんとチェックしてプレイしていないので高いのか低いのかよくわからない。

前回とかぶるけど…
ベネチアは開拓者を作れない代わりに都市国家を傀儡化できるヴェニスの商人(大商人の置き換え)を生み出せる。序盤では光学を開発するか、「解放」の直接民主制を取得するのが手っ取り早い。ただし傀儡国を増やすと膨大な不幸が足かせになる。

傀儡国を全く作らないと、首都から他の都市まで距離がありすぎて交易ルートを繋げられず交易路が余りがち。ただこれはマップと文明の密度にもよる。デフォルト設定だとだいぶ余るような。早い段階で傀儡都市1つは必要になりそう。ルートが届く距離は隊商宿(騎乗のテクノロジー)を作れば伸びる。が、ちょっとだけだ。道路を引くとその方向にも伸びるみたいだが、無限に伸びるわけではない。やはり首都だけで十以上の交易路を持つのは難しい気がする。

序盤は海賊が鬱陶しいので陸路が中心になると思うが、後半は海路のほうが儲かる予感。

テクノロジーと社会政策
ロードス島の巨神像かペトラを建てると交易路がそれぞれ+1(ベネチアだと+2)。ただし巨神像は沿岸都市のみ、ペトラは砂漠タイルが必要。

社会制度では交易路は増えないが、「探検」の財宝艦隊で海上交易路からの収入がそれぞれ+4、「商業」の幌馬車隊で陸上交易路からそれぞれ+2。

宗教と観光
交易ルートを繋ぐと宗教が輸出できるので(輸入もされるが)、ダブル交易路+宗教重視プレイも面白いかも。国家遺産の大寺院をたてると宗教圧力が二倍。宗教的な指導者による布教攻勢には敵わないが…。観光力の輸出も交易路を通して行える(交易路がある文明に対して観光+25%)。

交易ルートは一旦設定すると一定期間終了するまで自力では解除できない。稼働中の交易ユニットの削除もできないっぽい。交易収入は都市に到着した時ではなく、毎ターン得られるので、都市間の距離とか面倒なことは考えなくてOK。

勝利の方法
科学勝利は最後は生産力勝負になるし、制圧勝利はもし可能でもベネチアらしくないので、やはりここは文化勝利を目指したい。新しくなった文化勝利をするには観光力を高める必要があるが、これは中盤以降でないと得られない。いやむしろ外交勝利のほうがベネチアらしいかな。これは資金力に物を言わせて都市国家を従属させれば割と簡単に行けそうな気がしなくもない。

Civ5:BNW

ちょこちょこプレイしてます。思ったよりいい出来。

余った信仰力で偉人を購入できるようになった。今まで後半は信仰力の使い道がなかったので良い修正。遺産も細かく変更が加えられている。
新しく追加された文明、ベネツィア。読んでのとおりだけど、開拓者を作れない代わりに偉人の大商人で都市国家を傀儡化できる。交易路が二倍のボーナス。ルネッサンス時代で12~14。だいぶ尖った特徴。こういうの好きです。
これだけの交易路があると数ターンに一度、交易が切れる(もう一度設定し直さないといけない)のでめんどくさい。
交易路8本の時代だけど、収支はこんな感じ。唯一の都市である首都から収入が約44、交易から74。通常の文明だと交易収入が半分になる代わりに都市収入が若干増えるだろうから、べらぼうに裕福というわけでもない。
海の反対側の都市国家を傀儡化してみたが…
沿岸都市でないので都市接続が面倒。あと傀儡国家なので不幸が多め(たぶん)で首都の成長も抑制されてしまう。しかし都市を増やさないと軍備も科学力でも引き離されがちなので難しい。

Civ5拡張 イデオロギーとか社会政策とか

Civ5の新拡張のネタ。
イデオロギーツリー。

空きスロットをクリックすると複数の信条の中から一つ選べるっぽい。宗教システムと似てるような…。

新たに追加された「美学」の政策を採用すると大著述家、美術家、作曲家の産出にブーストが掛かる。偉人の種類が増えるんですかね。

偉人?

大芸術家を消費してツーリストを増やしているっぽいSS。

スパイは外交官に変えることができるらしい。

交易ユニットを使って交易ルートを作れる。Civ2を思い出した。

なんだかめんどくさくなりそうだな。

「Civ5のゲームデザインを…」 後半

Civ5に関係のある部分の抜粋ですので前後のつながりが悪いところがあります。微妙なニュアンスなどは原文を参照してください。

Revisiting the Design of ‘Civ 5’

経済について

僕はCiv5でCivシリーズの伝統的な経済システムに幾つか修正を加えた。そしてそれは資源システム同様、ごたまぜだった。全土共通の幸福システムで僕がしたかったことは、小さな帝国が大国と競うのを可能にすることだ。

問題は、幸福が小さいままでいさせる強い動因として働き、それに従わない場合のペナルティが厳しすぎたことだった。Civシリーズの特徴であり多くのプレイヤーにとって重要な戦略として採用されてきた巨大帝国を作ることは実質的に不可能だった。

僕はまだ小帝国が生き残れるようにする方法があると思っているが、拡張政策を楽しむ人の負担になるようではいけない。ペナルティは克服可能な挑戦でなければならなず、イライラする越えられない壁であってはいけない。

研究/商業/文化スライダーを廃したこともポジティブな面とネガティブな面があった。僕はストラテジーゲームでスライダーをいじるのはつまらない時間の無駄だとつねづね思っていた。その意味では無くしても問題なかったと思う。でもスライダーにもやっぱり、のちのちまで気づかなかった隠れた価値があった。それによってプレイヤーはいつでも国の方針を変えることができるようになる。

不幸なことにスライダーを取り払ってしまうとプレイヤーは過去に行った経済的な選択にずっと縛られ続けることになる。例えば、軍のアップグレードのために研究を後回しにしたくても、そうする方法がない。長期的な計画に報いるのは重要なことだが、臨機応変に方針を変えるためのツールをプレイヤーに残す必要がある。

政治について

Civ5のポリシーシステムとCiv4のシヴィクスシステムはどちらも僕のお気に入りだ。どちらもプレイヤーの帝国の「個性」を明確にするという同じコンセプトを違った方向から捉えている。

ポリシーシステムで僕はプレイヤーに、帝国のアイデンティティがゆっくりと形成されるさまを感じて欲しかった。日本とドイツは第二次大戦のあと劇的に変わった。それでも彼らは日本人とドイツ人でありつづけ、名誉や勤勉さという遺産を保ち続けている。

対照的に、シヴィクスシステムは帝国を即座に完全に変革することができる。もちろんそのためのコストはかかるが、心からの平和主義者を地獄の底からやってきた戦争屋に変えることが可能だ。それは不自然だけど、ゲームプレイ上は大きな利点がある。どちらのシステムにも長所と短所がある。でも僕は今、シヴィクスの急な方針転換を可能にするシステムほうが優れていると思う。

戦闘について

Civ5で行ったもっとも重要な変更は戦闘システムだった。Civシリーズで採用され続けてきた巨大なスタック同士の激突に代えて、1UPT(1タイルに1部隊)システムを導入した。これでプレイヤーは一箇所にすべての部隊を積み重ねるのではなく、土地に広々と軍を展開しなければならなくなった。これはウォーゲームの古典、パンツァージェネラルの影響を大きく受けている。全体的に言って、このシステムは他のシリーズよりはCiv5にうまく合っていると思う。でもやっぱりこのシステムにも考慮すべきマイナス面がある。

1UPTシステムを採用して明らかになった最大の困難は優れた戦術AIを書くことだった。僕はそのサブAIを書いた人間じゃないけど、それにこれを任されたチームの担当者は僕が与えたレモンからうまくレモネードを作るという優れた仕事をやってのけたけど。言うまでもなく、戦術的に非常に限定された空間で多数のユニットをうまく動かすAIをプログラムすることは信じられないほど難しい。パンツァージェネラルでそれが問題にならなかった理由は、そのAIは実質的に何もする必要がなかったからだ。パンツァージェネラルのAIは常に防衛的で、敵の要塞を攻略するうまい方法をパズルとして解くのがゲームの大部分だったから。

敵がたった一つのタンクに命令を下すだけでトラブルまみれになるには十分だった。パンツァージェネラルを面白くしていたのは、プレイヤーがヨーロッパ中で電撃戦を繰り広げて、その力の前に敵があっという間に劇的に屈服するからだ。

一方、CivシリーズではAIは全面戦争を始める能力がなければならない。時には別の大陸においてさえ。全く異なるスケールの難しさの話だよ。スケールについて言うと、1UPTシステムの別の重大な問題はマップがそれにうまく合っていなかった。

パンツァージェネラルの楽しみは、うまく軍を動かして哀れな敵を密かに包囲することにあった。Civ5では運悪く、障害となる狭隘な地形は珍しくなくて、これが1UPTの本来の価値をだいぶ損ねた。つまるところ、それを楽しいものにするための十分な空間がなかった。

現実には、1UPTによっておきたユニットの渋滞はゲームの他の部分にも影響を及ぼした。以前のCivシリーズでは10、50、あるいは1000ユニットでさえ保有しても問題はおきなかった。確かに多数のユニットは管理の手間が増えるが、ホットキーとUIによって問題をかなり改善することができた。

しかしCiv5ではすべてのユニットは自分自身のためのタイルを必要としてていて、ということはマップは急速に埋まっていくということだ。この問題のために僕は生産速度を遅くした。バケツがいっぱいになるまでの時間を伸ばすために。ペース上の理由から、初期のゲームではプレイヤーに4ターンごとにユニットを生産させようとしていた。けどそうすると古典時代の終わりまでにマップは戦士でうめつくされてしまうので無理なことに気づいた。マップが多数のユニットで満たされてしまうと戦争も面白くなくなってしまう。

じゃあ1UPTシステムをCivにうまくなじませる方法はあるだろうか。たぶん。鍵はマップだ。ユニットを自由に駐屯させておき、互いに邪魔にならないように動かせる十分な空き地があるだろうか?あるならうまくいくだろう。それを可能にするために、最大マップサイズを少なくとも4倍にしなければならないと思う。もちろん世界をそんなに大きくすれば全く別の困難がやってくるだろうけどね!

実際にはそれができなかった技術的な問題があった。すでに僕らのエンジンは最新ハードの性能に対して全力で突進していて、そういう細々とした多数の物体をスクリーンに映しだすのはコストがかかりすぎた。本当にだよ。

あとがきは残ったCiv5チームへの称賛などなので省略。

「Civ5のゲームデザインを反省してみるよ」 前半

Civ5のリードデザイナーですでにFiraxisを退職し、別のゲーム ATG(At the Gates)の開発資金をKickstarterで集めているJon Shaferのエッセイ。Civ5に関係のある部分だけ抜粋。代名詞などは文脈上適切と思えるものに置き換えているけど、読み違いがあるかも。原文を読んでください。

Revisiting the Design of ‘Civ 5’

新作の資金調達の場で、新作に採用されたシステムを説明し正当化するために書かれたもの。だから実際よりもCiv5のダメさが強調されている。読んでいると9割くらいはもっともだが、そこまで悪くはないんじゃないと思えてくる。でもCiv5がまだもっと良くなると信じて待つ私にとってはあまり慰めにならないというか、「Civを壊したのはやっぱりお前か!」という気持ちになる内容。

まえがき

Civ5のゲームプレイがみんなの期待に答えられたわけではないという事実を無視するつもりはない。僕のデザインが完璧でなかったことは躊躇なく認める。僕らは建設的な批判と反省によって前進するのだし。それがこのエッセイを書いている別の理由でもある。

外交について

元々の目標は、AIを人間のように振舞わせることだった。人間は茫洋としていて気分屋で、そして時には全くイカれたことをする。これは現実に、ホンモノの人間とプレイしている時にはおもろくなることもある。しかし僕が学んだ重要なレッスンは、コンピュータによってシミュレートされたものと遊んでいる時にそれらの振る舞いを楽しいものにする方法は無い、ということだった。どうがんばっても、行き当たりばったりの非生産的なノイズにしかならない。

ゲームの楽しさがロール・プレイすることで得られているか、単純にゲームのシステムに由来するかにかかわらず、競争相手の目的と行動がはっきりしなければ、プレイヤーには何が起きているか、そして何をしたらいいかが全くわからなくなってしまう。

Civ5では、ゲーム開始からずっとの(AIの)同盟相手がいても、いったんゲームが後半に突入するとAIは勝つために君の背中を刺すことも躊躇しない。それなら良い関係を築くために手間ひまかけても無駄じゃないか?AIは決して予想可能であってはならない。でも彼らの行動の背後にははっきりした一貫性と理由が必要だ。Civ5の敵AIは完全にゲームの状況次第だったし、その結果、彼らは気まぐれに見え、その個性はほんのちょっとしか感じ取れなかった。彼らはみんなイカれていて、しかも全く同じように振舞った。

ゲームがリリースされてからひと月の間に、もう少し行動を予想しやすいように修正した。けれど方針を完全に変えるには遅すぎた。最大の教訓は、ゲームにおいて唯一重要なことは、プレイヤー自身がどういう体験をするかということだった。結果的に楽しくなければ、開発者の意図や、フードの下で何が起きているかは問題じゃない。

AIについて

AIを担当したことは、ゲームデザインと開発について得ることが多かった経験の一つとなった。僕はコンピューターのハイレベルな戦略目標AI、経済AI、外交AIを書いた。

他のエンジニアと同じくエレガントで柔軟な構造を設計するのを本当に楽しんだ。Civ5のAIは相互に作用しあう機能が美しく絡み合ったもので、その中には膨大なログファイルほぼすべてを記録する機能まで含まれていた。僕は自分で書いたコードを誇らしく思ったけど、本当にあまりよいものではなかった。

AIプログラミングについてみんなが知らないことは、AIにさせたいと思うことを実際にさせるのが最大の困難のひとつ、ということ。巨大なストラテジゲームのAIは、思ったように動かないとか、ひどい時には全く役に立たないのが普通なくらいに複雑だ。

僕のAIの別の問題は、すでに長々と話したけれど、ランダムさだった。敵AIは乱数によっていろんな方向の可能性に向かって重み付けられていた。それはAIがある戦略から、その決定の背後になんの関連も持たない別の戦略へとふらついてしまうということでもあった。このアプローチは理屈の上ではうまくいくけど、強いAIを求めるなら特定の行動を無理やりにでもとらせなければならない時もある。

資源について

経済に関してCiv5で行った大きな変更のひとつはブール型(ある資源を持っているか持っていないかのどちらか)から定量型(ある資源を持っていないこともあれば2つ持っていることもあり、たくさん持っている場合もある)に変えたことだ。資源を定量化したのはソリッドな判断だったと今でも感じている。だがいろんな理由から、その遂行は僕が目標としたことすべてではなかった。

Civ5は「ポップキャップ」な資源モデルを持っていた。つまり、8つの鉄資源は剣士や投石器を作るために使える8つの「スロット」を提供する。ATGではもっと伝統的な「ストックパイル」を採用していて、資源は時間とともに蓄積されていき、そしてまとめて消費される。これはポップキャップモデルよりもマイクロマネジメントが必要になるので、それがCiv5で採用しなかった理由のひとつだ。

Civ5ではプレイヤーはすべての資源にちょとずつでもアクセスすることが簡単なので、取引する理由に乏しかった。現実では物資の交換は需給の効果があるから有益だが、Civ5は実質的に自給自足できたらからその必要がなかった。

衛生度を廃止するという決定も他の所で影響が現れた。これは小麦のような非戦略資源の価値を大いに損ねた。後知恵で考えると他のもので埋め合わせできなかったことは明白だ。

Civ5の資源システムの別の問題は、二体の剣士と五体の剣士の差が、剣士を全く持てない可能性と比べて大したことがない点だ。過去に戻ってデザインし直せるなら、資源の産出をもっと限られたものにして、資源がアンロックするユニットと建物をもっとずっとユニークで強力なものに変えていただろう。

ほとんどの軍隊は「下位の結びつき」から成っている。例えば槍兵と、それからターゲットとして、あるいは避けるべき脅威として戦場を味付けする剣士やカタパルトのようなもので。

それはプレイヤーはみんな、ある種の資源へは同じくらい平等にアクセスできねばならず、バランスをとるための工夫が必要ということだ。でも僕はまだこのアプローチがうまくいくと強く信じているよ。

—-
後半へつづく